新規顧客を獲得しよう


販売戦略を立てよう

販売促進の肝はお客さまの満足度にあり!?

ネット社会の成熟により、お店の集客方法がずいぶん変わりました。以前もグルメサイトはありましたが、基本的にはお店側からの情報発信によるものでしたが、今は消費者からの実体験による口コミが主流です。これは個人経営のような小規模店舗にとっては大手チェーン店からお客さまを奪う大きなチャンスです。

通勤途中にある「入ったことはないけれども気になる飲食店」が誰しもあるはずです。大半の人は未知のお店に対して、「おいしくなかったら嫌だな」「値段が高かったらどうしよう」などの不安があり、なかなか入れないものです。その結果、ある程度内容のわかっていて失敗のない大手チェーン店にお客さまが流れていくのです。ところが、口コミサイトなどの普及により事前にお店の情報を得られるようになると、「こんなメニューがあるのか、行ってみよう」「雰囲気がいいみたいだ、今度の飲み会はここにしよう」と来店機会が増えるようになります。つまり、多額の広告費用を払わなくてもお客さまの満足度を上げる努力をしておいしい料理と心地よいサービスを提供していれば、お客さまが広告塔となって口コミで集客効果が得られるということです。

外観デザインは集客ツールと考えよう

集客ツールとして口コミサイトなどのグルメサイトが主流であるということはご説明しました。しかし、毎回毎回はっきりとした目的を持って飲食店を調べて決めるわけではありません。街をブラブラしてごはん時になったからなんとなく目についたお店に入る、仕事の合間にランチのとれるお店にパパッと入るというケースも多いかと思います。その時に何を基準にお店を決めているのかというと、決め手となる一番の要素は「お店の見た目」です。通りを歩いていて、ただ薄汚れたのれんがかかっているだけのお店と目を引くような洗練されたファサードのお店ではどちらを選ぶでしょうか。大半の人は後者の方に期待感を抱き、入り口のドアをくぐるでしょう。このように通りがかりの見込み顧客を獲得できるかどうかはお店の外観デザインにかかっていると言っても過言ではありません。

では人を惹きつける外観デザインとはどういうものなのでしょうか。実も蓋もない言い方をすると、プロに任せるべきです。店舗デザインに精通したデザイナーやコンサル、繁盛店を手掛ける店舗専門の施工業者など、お客さまを取り込めるデザインの要所をわかっているところにお願いするのがベストです。自分のお店だから自分でこだわりたいという思いで事業主自らデザインの勉強をしても構いませんが、それでは時間がかかってしまいますし、所詮は付焼き刃の知識であり、長年のノウハウや経験を積んだプロにはかないません。腕のいいシェフ、有能なスタッフ、先進的なデザイナーなど優秀な人材を見つけてくることが経営者として最も大事なことです。

地道な営業努力が実を結ぶ

他店との差別化が繁盛店の必須項目であることは別の項でご説明しました。差別化とは他店がやらないことをやるということです。インターネットが普及し手軽に情報を得ることができる時代だからこそあまりやらないことがあります。それは、ずばり訪問営業です。飲食店で訪問営業?と思われる方も多いと思いますが、その意外性こそがこの作戦の本質です。普通は飲食店の事業主がわざわざ訪ねてきて営業することなどありません。せいぜいがチラシ配りやポスティングなどでしょうか。もちろんこれらに効果がないとは言いませんが、意外性はありません。

営業方法は至って簡単で、商圏となる範囲、半径500mくらいの企業に宴会メニューなどのチラシを持ってまわるだけです。ここで重要なのは事業主自らが笑顔で元気よくまわることです。アルバイトがまわるのと事業主がまわるのでははっきり言って熱意が全く違います。当然受け取る側の熱量も変わってきます。相手にされないこともあるでしょうが、「いつも来てくれるし次の飲み会で一度くらい行ってみようか」と来てくれる方は必ず現れます。すぐに結果に結びつかなくても毎日1時間だけというように時間を決めて継続してみてください。こういう泥臭い営業手法を嫌う方もいますが、繁盛させるためには何でもやるという気迫がないとこの世界で勝ち残るのは至難の業です。新規顧客を開拓するためにもがんばりましょう。